雨降り地区

幸せと愛の奇跡に満ちている、「虹の橋」の入り口に

「雨降り地区」と呼ばれる場所があります。

そこではいつもシトシトと冷たい雨が降り、動物達は寒さに震え

悲しみに打ちひしがれています。

そう、ここに降る雨は残してきた誰かさん、

特別な誰かさんの流す涙なのです。

 

大抵の子は半年もしないうちに、暖かい陽射しの中に駆けだして

仲間と戯れ、遊び、楽しく暮らすことができます。

ほんの少しの寂しさと、物足りなさを感じながらも・・・。

でも、一年たっても二年たっても、ずっと「雨降り地区」から

出て行かない子達もいるのです。

 

地上に残してきた、特別な誰かさんがずっと悲しんでいるので

とてもじゃないけど、みんなと楽しく遊ぶ気になれないのです。

地上に残してきた誰かさんと同じ辛い思いをして

同じ悲しみに凍えているのです。

 

死は全てを奪い去ってしまうものではありません。

同じ時を過ごし、同じ楽しみを分かち合い、愛し合った記憶は

あなたの心から永遠に消え去る事はないのです。

地上にいる特別な誰かさんとの幸せと愛に満ち溢れた思い出こそが

「虹の橋」をつくり上げているのです。

 

ですからどうか、別れの悲しみにだけ囚われないで下さい。

彼らはあなたを幸せにする為に、神様からつかわされたのです。

そして、何よりも大事な事を伝えにやってきたのです。

命の儚さと愛しさを。

束の間の温もりに感じる慈悲の尊さを。

その短い生涯の全てをもって教えてくれるのです。

癒える事のない悲しみだけを残しに来るのではありません。

思い出して下さい。

動物達が残して行ってくれた形にも言葉にもできない様々な宝物を。

それでも悲しくなったら、目を閉じてみて下さい。

「虹の橋」にいる彼らの姿が見えるはずです。

 

信じてる心の中に必ずその場所はあるのですから・・・。

 

作者不明

 

大好きなお話をご紹介しました。

何年経ってもふと思い出し涙がでる事があります。

それだけ沢山の愛をもらっていました。

すべての動物達が虹の橋を渡れます様に。